緊急事態宣言解除 静岡県内の観光地 期待と不安の声

静岡

東京など1都3県に出ていた緊急事態宣言が解除されました。宣言の全面解除となり県内の観光地からは期待と不安の声があがっています。

 東京など1都3県に出されていた緊急事態宣言が3月22日解除されました。首都圏からの観光客を多く受け入れる熱海市では21日夜、一足早く花火大会が開かれました。<観光客>「夏に(花火は)見られなかったのが、熱海で見られてよかった。とても感動しました」
 全面的な宣言解除を地元の観光関係者は前向きに捉えています。
<熱海市ホテル旅館協同組合 島田善一理事長>「緊急事態宣言が解除されて、今まで習ったソーシャルディスタンスも含めて、密を避けた営業で元に戻るよう誘客していきたい」
 観光地・熱海の玄関口です。
<小林祐記者>「朝6時半を過ぎたJR熱海駅前です。目の前にある足湯はおよそ2ヵ月半ぶりにお湯が溜まり始めています」
 JR熱海駅前の足湯は、緊急事態宣言が発表されて以降、使用中止としていました。朝から早速利用する観光客の姿が。
<県内の観光客>「とても気持ちよくてさわやかな感じ。(解除は)ちょっとまだ心配だから人が大勢だと不安かな。ちょうど人が少ない時だから大丈夫。 せっかくこんないい所があるから大勢の方に来ていただいて、県内だけじゃなく県外の方にも来ていただき、以前みたいに戻ってほしい」
 22日を特別な日として迎えているお店もあります。ちょうど1年前にオープンさせたワッフル専門店「メリエンダ」です。地元の丹那牛乳を使用した若者向けのお洒落なワッフルが売りです。
<メリエンダ 早田由香里さん>「もう一年経ったんだという気持ち。(この一年は)自分の思い描いていたようにお店の経営もいかなくて辛いことが多かった一年」
 早田さんのお店は、オープンしてまもなく緊急事態宣言が出され、思うような営業をできない状態が続きました。
<メリエンダ 早田由香里さん>「緊急事態宣言がきょう解除されて、また新たなスタート(一周年)が重なった意味でも気合の入れ直しをしたい」
 そこで、一周年を記念し客への感謝の気持ちを込め、条件付きでワッフルの無料プレゼントを企画しました。
<メリエンダ 早田由香里さん>「お待たせしました」
<客>「(Q.どうですか?)かわいいです」
<メリエンダ 早田由香里さん>「喜んでいただけるとうれしい」 
 結果的に無料プレゼントの効果もあり、先週と比べ客の数も約1.5倍になりました。
<メリエンダ 早田由香里さん>「お客様といろいろな会話をしながら熱海の魅力を伝えつつ、お店の魅力も伝えられる一年になったらいい」

 下田市の下田海中水族館です。緊急事態宣言下では、2か月近く平日を休館にし土日のみの営業でした。
<下田海中水族館営業課 浅川弘課長>「営業は苦しいの一言。雰囲気も、首都圏から来られているお客様もゼロではなかったが、来ているお客様も楽しむ場所が無くてかわいそうでした」 
 3月6日以降、「時短営業」で再開しましたが、3月の客足は例年の半分ほどの状態が続いていました。宣言が解除され、県外からの観光客の姿が目立ちました。
<埼玉から来た観光客>「解除されたから遊びに。海が埼玉にはないので、きちんと(対策を)して大丈夫かなと思って」 
<東京からの観光客>「楽しいです。晴れているので気持ちがいい」
<下田海中水族館営業課 浅川弘課長>「率直に良かったと思っています。首都圏のお客様が多いエリアなので、人が来ないとエリア全体が沈んでしまうので、うれしい、期待したいと思っています」
 緊急事態宣言の全面解除で、少しずつ観光客を取り戻す県内の観光地。ただ、感染対策を意識しながらの受け入れが続きます。

#オレンジ6 3月22日放送